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夕方のにおい 200010

1,320円(本体1,200円、税120円)

定価 1,320円(本体1,200円、税120円)

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阪田寛夫詩集
ジュニアポエム 10 〜こどもからおとなまで〜
発行:'78.3
著者:阪田 寛夫 
画家:織茂 恭子
判型:A5  ページ数:160
出版元:銀の鈴社
発売元:銀の鈴社
ISBN978-4-87786-010-3
赤い靴賞 日本図書館協会選定 全国学校図書館協議会選定 厚生省中央児童時福祉審議会推薦図書 


★もくじ★

 川と少年

・どんぶらこっこ ・お化け煙突 ・空の川 ・水の匂い ・*「絶対に」は否定の副詞 ・ぼくは川

 三年生

・おなじ夕方 ・そばかす ・ちこく王 ・かげ ・*ねこをかうきそく ・山と子とハモニカ ・口・口・口 ・世界地図 ・*学げい会のげき ・童話 ・ねこいっちゃった ・三年よ

 遠足

・遠足はバスに乗って ・光る ・おべんとう ・城あと ・山の上の合唱

 アビと漁師

・辞書をひけば ・どうしてアビは ・大漁歌 ・*夜の歌 ・酸い甘い五月の風

 ひまご と ひいじいちゃん

・おはよう ・ハトになる ・まおちゃんことば ・汽車ごっこ ・ひいじいちゃんのよろこび ・ねむりのくに ・ひいじいちゃんの子守歌

 煉瓦色の街

・1 ・2 ・3

 野山のうた

・さくらさくら ・野山をわたる風 ・天の穴 ・葉がおちて ・この樹の下で

 あそびうた

・ともだち讃歌 ・せっせっせアッサイ ・しびれ富士 ・ねこふんじゃった ・はの字 ・*お経 ・ななくさ ・年めぐり ・天狗昇飛切之術 ・ブランコ ・*今日のよろこび

 あとがき

*は東芝レコード「ポエムの森」朗読詩


毎年のことです。
大晦日、除夜の鐘を聴きながら思い出す詩があります。

阪田寛夫詩集『夕方のにおい』(ジュニアポエムNO.10)所収の作品、「童話」です。


「童話」

おおみそかの森のおく

 スギの木は 杉のエンピツ
 モミの木は 揉のエンピツ
 カシの木は 樫のエンピツで
 おなかにしっかりマルをかく

この一年をここでとじる
あたらしい年が ここから始まる


この詩を思い出しながら、この一年、私は私のおなかに、どんな丸を描けたかしら、と、除夜の鐘を聴きながら、おなかに手をあてるのです。

阪田先生は、「ねこふんじゃった」や「サッちゃん」の作詞家として知られている芥川賞作家です。

この『夕方のにおい』にも、「ねこをかうきそく」という詩があります。

阪田先生らしい、ちょっとトボけた可笑しさで、命あるものを育てることの重さを伝えてくれるポエムです。

詩人の声の朗読では、阪田先生の声で、この作品を味わえます。    西野真由美

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