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すずめの木笛 200730

1,320円(本体1,200円、税120円)

定価 1,320円(本体1,200円、税120円)

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鈴の音童話 
発行:2011.7.7.
著者:渡邊るり子 
画家:山中冬児
判型:A5  ページ数:112
出版元:銀の鈴社
978-4-87786-730-0

舞台は戦時中の昭和。幼いふみ子と由純はいつでも一緒。しかし、ある日突然に由純はふみ子を避けるように・・・。すずめの木笛は2人を結ぶ大切な絆。現代の「たけくらべ」とも言える性に目覚める頃の淡いお話です。
◆もくじ◆
一 精米所ごっこ
二 特大、黒いにぎりめし
三 兵隊さんがいなくなった
四 チョコレート
五 頭じらみ
六 DDT
七 給食
八 思わぬできごと
九 お祭り
あとがき

渡邊るり子さんの2作目『すずめの木笛』ができました。
初恋とは気づかないほどの淡い恋。

第2次世界大戦の終戦前後を舞台とした、昭和の「たけくらべ」ともいえる、ほのかな恋のものがたりです。

山中冬児先生の描く、恥じらいのある少女の表紙も印象的です。

自然を相手に遊ぶ日々。
川原の土手近くにある大きな椎の木。
その枝打ちされていくつもできた大きなこぶと、川原の砂をつかう精米所ごっこ。

食事係の兵隊さんがわけてくれた、特大黒いにぎりめし。
兵隊さんは、主人公ふみ子や由純(よしずみ)と同い年くらいの子どもを故郷へのこしてきているという。

終戦前後の子どもの世界。

初めて異性を意識し始める芽生えの季節が、戦争による食糧難や豊かな自然、村のお祭りを通して、静かに描出された作品。

処女作『友ちゃんと砂糖、そして・・・』同様、著者の実体験に基づく本書は、いぶし銀の真実がしっかり詰まった一冊です。

西野真由美

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