ひろったうわばきと恋のゆくえ 210169
発行日:2025年5月5日
作:高山 榮香
絵:うすい・しゅん
出版社:銀の鈴社
判型:A5
ページ数:160
ISBN:978-4-86618-169-1 C8093
もくじ
1 お父さんの味
2 チョコレートがほしい
3 小川のほとり
4 うわばきを食べたヒロ
5 思わぬ出来事
6 空おばさんがやってきた
7 善行寺川
8 川の中
9 友だち
10 子供は親を選べない
11 目の前が開ける
12 彩花の恋
13 父帰る
高山 榮香
本名、高山智栄子。
1935年3月3日生 横浜 出身
武蔵野女子学院 高等学校 卒業
30歳で、国立市民大学を出、『芥川龍之介文学体験』同年童話を書き始める。
30歳より、「トナカイ村」「現代少年少女文学研究会」「さん」「Ten」「メルヘン21」「サークル拓」現在に至る。その間、日本児童文学学校、創作教室を卒業。
ことわざ童話3『地蔵さんの左手』(国土社、1993年)、鈴の音童話『横丁のさんたじいさん』(銀の鈴社、2015年)。『ハルジオンの咲く野』(銀の鈴社、2022年)。日本児童文学者協会会員。
うすいしゅん
ちょっと昔。
福島県、関の白河生。
武蔵野美大油科卒。日本デザインスクール グラフィック科卒。
学研幼児局を経て児童書・絵本・雑誌のイラストレーターに。
新刊モニターの感想
まだ小学生の主人公が、家族や友達との様々な問題や悩みに、葛藤しながらも相手を思いやり、助け合いながら、乗り越えて、成長していく姿にとても心を打たれました。
読んでいくうちに、私自身も幼少期の純粋な気持ちにタイムスリップしたかのような感覚になり、あっという間に物語に引き込まれていきました。物語の展開ごとに、ドキドキ、ハラハラしたり、やり切れない気持ちや、人の優しさに胸がいっぱいになったり、いろいろな感情にも出会いました。
読み終えた時には、ほっと一安心したと同時に、心が満たされるような清々しい気持ちになり、私も主人公の歩未ちゃんが思ったように、時には自分自身の弱さと向き合い、自分を乗り越える努力をして前向きに生きていこうと思いました。
そんな、そっと背中を押してくれた、この本に出会えてよかったです。
(伊藤菜々子 30代 女性)
働き者の父が結核に倒れて入院し、一気に厳しい生活を余儀なくされた主人公の歩未(あゆみ)。彼女のほんのり淡い初恋と、父との思い出のチョコレートを食べたがる弟のヒロを想う姉の心、万引きという過ちを犯した時の母の態度や周りの大人の態度など、歩未の心に寄り添いながら、家族愛やほのかな初恋、友との関係、万引きに代表される、善悪の判断など、身近にあるたくさんの問題を、綺麗な日本語で、丁寧に読ませてくれます。
お金がないことの苦しさ、淋しさ、友情と恋ごころなど、それらを経験したお大人には、ポロリと切なく胸に迫り、これから経験するだろう子ども達には、そんな世界があることを。主人公の歩未に自分重ねながら、ともに成長を感じつつ読むことのできる、きをてらっていない、90代を迎えた著者の、渾身の正統派の児童文学です。
編集長 西野真由美
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