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どえりゃあやつ

2,200円(本体2,000円、税200円)

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どえりゃあやつ
発行日:2023年8月6日
著:熊谷 本郷
絵:なんば 孝子
出版社:銀の鈴社
判型:A5
ページ数:232
ISBN:978-4-86618-150-9 C8093

どえりゃあやつ ー原爆を生きぬいてー

何を書きたくてペンを握っているのであろうかと長いこと探しものをしていて、これだと見つけました。それがこの物語で実体験が基にあります。
私たちの終戦時の惨めさは膨大です。そのなかの僅かですが生きた証となる最後の作品と思い魂を入れて描きました。
やっと家内や町内の方々に内緒ごとがなくなり、今、晴れて心の障害も乗り越え清々しく丸裸です。

と著者のことば。
原爆の焼け跡から、月日を追って、草木やいきもの、人びとのいのちがゆれ動きはじめるようす。

爆心地から逃げのびてかろうじて逃れたさきでの対応など、現実にどのような生活が待っていたのか。

苦しみの中から、たくましく前に歩き出す。

老若男女の生々しい姿が、ほとばしり出る会話の中から伺い知ることができます。

くりひろげられた子どもや大人たちの細やかな描写は生きた歴史書になるはずです。


◆もくじ◆
まえがき
一 貧しさの中の楽しさ 昭和二十二年 春 ジョー 六歳
二 仙蔵と亀蔵の退院 昭和二十二年 秋 ジョー 六歳
三 ハナミズキの裸体はバラの花 昭和二十二年 晩秋 ジョー 六歳
四 お母ちゃんが回虫を吐いた 昭和二十三年 初春 ジョー 六歳
五 被爆者の天国と地獄 昭和二十三年 初夏 ジョー 一年生
六 独りぼっちの火葬 昭和二十三年 梅雨 ジョー 一年生
七 ピカドンと呼ばれた 昭和二十三年 夏 ジョー 一年生
八 闘争心と開拓魂で負けない 昭和二十三年 晩夏 ジョー 一年生
九 サムライは約束を守る 昭和二十四年 冬 ジョー 一年生
十 警察官の妻だ、パンパンではない 昭和二十四年 冬 ジョー 一年生
十一 原爆孤児と言われて 昭和二十五年 初秋 ジョー 三年生
十二 二年ぶりの広島 昭和二十五年 秋 ジョー 三年生
十三 メチールを飲んだら死ぬるぞ 昭和二十五年 晩秋 ジョー 三年生
十四 その涙が生きる命の光だ 昭和二十五年 晩秋 ジョー 三年生
あとがき

熊谷本郷(本名、豊和)
1941年 広島県呉市栄町38、屋号『垣屋』に生まれる。広島県福山市在住。
著書
『チビ兵行進曲』(汐文社)、『善市じいさんのふしぎな手』(銀の鈴社)、『泣くな、東太』(銀の鈴社)、詩集『かあさん かあさん』ジュニアポエムNo,261(銀の鈴社)、童謡絵本『風のアルバム』(岡山県立大学デザイン科/画)、絵本『つちのこものがたり』(倉敷市・尾崎理子/画)等々
童謡1990年(平成2年)第一回日本創作童謡コンクール(鳥取)、最優秀賞『コスモスの花』作詞(岡山県笠岡市・高月啓充/作曲)他多数。
『子どものための少年詩集』(銀の鈴社)、童謡・園歌・校歌・施設歌などの作詞、仲間との「読み聞かせ」等のボランティア活動中
詩碑「この手の中に」(兵庫県伊丹市・金剛院)
所属(一社)日本音楽著作権協会(JASRAC)、(一社)日本児童文学者協会、(一社)日本童謡協会、広島県詩人協会

なんば孝子
・秋田県湯沢市出身。千葉県浦安市在住。
・女子美術大学芸術学部グラフィックデザイン科卒業
・デザイン会社勤務後、女子美短大イラスト科助手
・その後、フリー。出版の仕事を中心に、イラスト・銅版画などの創作活動に入る。
・「子供のしあわせ」(草土文化)連載イラスト“アコ&コア”(”76〜”87)
・挿絵
「子どもの悲しみと教育」(坂元忠芳、新日本出版社)・「草かんむりの女の子」(山崎なずな著、偕成社)・「馬小屋のコマーシャル」(宮川ひろ著・ポプラ社)・「風船の中のパリ」(福原明子著、草の根出版社)・「チビ兵行進曲」(熊谷本郷著、汐文社)・「雪あな」(鈴木郁朗著、無明舎)・「日本恋愛事件史」(山崎洋子著、講談社文庫)ほか

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